2011年6月18日土曜日

現場カントクGo! 「なめたら駄目だよ」

私が建築の世界に入ったころ、塗装屋さんの仕事に強く感心したのを覚えています。

失礼な話し「自分でもできるよ」と思っていたんですねでも。その繊細な仕事ぶりに「やっぱりプロだなぁ」と思ったものでした。

下地の処理、養生、色合いの調整、知識、やっぱり職人さんには敵わないのです。

チョビヒゲをはやした小柄で痩せた塗装屋さん。若造の私をとても可愛がってくれました。
「ハケはね、安いのじゃダメなんだよ。いいやつを使わないと毛が抜けるし、ちゃんと塗れないんだ。ハケにも動かし方があって、右から左で荒く塗って、左から右で仕上がる。いいハケは、ちゃんとそうなるようにできてるからね。」

自宅の塗装をメンテナンスをする際、新品のハケを下ろすときに必ずすることがあります。
右手にハケを持ち、左手の手のひらに押し付け、ハケをグルグルまわし、その後抜けてしまう毛を良く取り除きます。チョビヒゲの塗装屋さんがやっていた作業です。

その時に得た知識は今でも役に立っています。
でも、一つだけ塗装屋さんに謝らなければいけないことがあります。

「塗装屋さんごめんなさい。僕が買うハケは、いつもお店で一番安いものです。」

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